引越し業者を比較する際には必ず引越し料金の見積もりを出してもらい、そこから検討する流れになると思います。
しかし、この見積もりは厳正な審査で決めれるものではありません。すべての荷物の重量を量り距離、労力、人数設定など厳密に決める事など不可能なのです。
まったく同じ引越しは一つとしてないというのが大前提なのです。
家の作りやその他の環境、荷物だって家によって全く違うのですから仕方ありません。
基本的にはすでに解説している引越し料金の決め方で算出されますが、それ以外の部分でも決して小さくない誤差があるのです。
複数の引越し業者に見積もりを依頼して一番安い所に依頼する。これが本当の意味での正解ではありません。すべての見積もりが高くされている可能性があるのです。
それは見積額を査定する人の心境が大きく影響しているからです。
仕事とはいえ、
誰だって楽で簡単、すぐ終わる作業を望んでいます。面倒な引越しは出来るだけ避けたいのです。辛いとか苦しい、面倒という条件は荷物の量、距離などのように算出方法はありません。
それをそっくりそのまま正式な引越し料金として上乗せする事はなかなか出来ません。出来る事なら簡単で楽な引越しだけで終わらせたいのです。
しかし、正直に「ここの引越しはうちではやりたくありません」など口が裂けても言えません。お客様第一を謳っている分、そんな事は出来ないのです。
ならば、お客さんのほうから辞めてもらうしかありません。お客さんから選ばれないようにする為に一番手っ取り早い方法が
です。「どこよりも安く提示して受注されたい」という一般的な流れとまったく逆の事が起こります。
そうなっては、見積額が高く算出されている可能性があります。他に見積もりを出してもらう業者も同じ引越し業者です。
どのような作業になるかは当然、予測できますし、同様の心理が働くことは決して不思議な事ではありません。
その結果、すべての引越し料金の見積もりが高くなっている可能性があるのです。それを理解する為には引越し業者の立場になって物事を考える必要があります。
その引越し業者の心理が分かれば、逆に安く見積もりを出してもらえる方法が自然と理解することも出来るのです。是非、見積もり依頼前に知っておきましょう。
目次
見積もりで何を見る?
あくまでも契約では無く、引越し価格、スケジュール等の見積もりなので気軽に多くの引越し業者に依頼して比較をするべきです。
実際、引越し業者を選ぶ際に必須な事で業者によって何万円も違うので疎かにすべきでは無い重要な作業です。
では、引越し業者は見積もり訪問時には何を見るのか?何を確認しに来るのか?を考えてみましょう。
引越し業者は引越し料金の金額だけを伝えに来るわけではありません。
当然、荷物の量を確認し、必要なトラックを算出するのは勿論ですが大きな家具、特別な荷物がある場合の搬入、搬出方法や引越し作業車両の進入が可能かどうか、作業人数や梱包資材の量、特殊作業の有無などまでを確認しに来るのです。
それは引越し業者の作業スケジュールを考えに来る為でもあるのです。
見積もり時の流れとしては、最初はとにかく荷物の量を確認するために全部屋、目視します。そこで用意しなければならないトラックの大きさを考えます。
同時に搬出、搬入、運搬に困難な作業を探しています。作業に必要な機材、資材も考慮しながらおおよその作業重量を考えます。
一通り引越す荷物を確認したら、依頼者と内容の相談をします。別途料金がかかる物や作業時間、おおよその予算などもここで簡単には説明してくれます。
そして依頼者が提案したい内容もここで説明しておきます。この時点で依頼者との感覚の乖離が多ければ終了することも多々あります。
その後、詳しい見積もり書を作成するために一旦、会社に戻る流れとなります。
正確な見積もりのために全ての荷物を把握しなければなりませんし、作業スケジュールも同時に考慮しなければなりません。
ワンルーム程度で荷物の量も少なければ短ければ15分程度ですが1時間、2時間かかる事もあります。
多くの場合はおおよその金額は教えてもらえますがきちんとした見積書は後日という事の方が多いです。
わざわざ訪問され見に来られるのは面倒と感じる人は多く、来ないでネットだけ、電話だけの訪問無しでの見積もりを出してもらう事は出来ないかと思う人もいるかもしれませんが引越しという作業上、それは難しいです。
きちんとプロに見てもらいどれくらいの価格で出来るのかを見積もりして貰いましょう。
見積り時での値引き交渉
業者はいろいろと調べる事がありますが、依頼者として気になるのはやはりその引越し料金です。
見積りの流れでもお分かりのとおり、すべてを把握してからでなければ金額は出ません。そこで何をすべきかはいろんな引越し業者に見積もりを依頼しているという旨を伝える事です。
それをすることにより少しでも高く引越し依頼を受けたい業者としても、少しでも抑えなければ他社に依頼される事も想定して見積もりを出さなければならなくなります。
そういった事の無い見積もり価格は相当な値引きできる価格を提示されるのです。
だから見積もり時に値引き交渉をするというよりも、他社と比べてるという事が重要です。
下手に値引き交渉をすれば、「今決めてくれればこれだけお安くできます」といった具合に他社との比較を避ける条件を提示される可能性もあります。
そうなればもっともっと安い見積もりを出してくれるかもしれない業者を見逃すことになりかねません。
見積りは基本的に無料サービス、というよりも初めて引越しサービスの価格提示をする場です。2社どころか複数の引越し業者に見積りしてもらうべきです。
そこで便利な一括見積サイトです。そこから申し込むと一括で複数の業者に依頼出来るだけでなく自動的に他社と比較している事が相手に分かります。
当然、契約を狙っています
無料サービスである見積りですが査定するのに数十分はかかり、わざわざ時間を割いて訪問するのですから当然、見積もりだけをしに来るわけではありません。あわよくば契約まで漕ぎつけたい。どの業者もそう思っています。
つまり見積もりという名の「営業」という時間でもある事は予め依頼者も覚悟しておくべきです。
見積だけをして契約が取れなければ引越し業者にしてみれば意味のない時間となってしまう訳ですから当然です。
契約は取りたい業者の気持ちを依頼者は理解しつつも汲み取ってはいけません。引越し依頼の通常の流れなので営業に押されて即決だけは避けなければなりません。
営業されるのが面倒なのは分かりますが、それも含めての見積もりだと考えるべきです。営業と考えるよりもあなたに選ばれるためのプレゼンだと考えるべきだと思います。
わざわざ来てもらう、値引きしてくれるのに断るのが難しいと考えてはなりません。
当然、引越し作業には必要な作業であり、それなくしては引越し作業は出来ません。
誰しもが行っている見積りでありその場で契約を結ぶ必要は全くないのです。引越し業者も無料見積りも仕事のうちなのです。
見積り額を提示だけしてすんなり帰る業者はいません。値引き交渉に応じたりとその場での契約を希望していますが、複数社に見積もりを出しているという事でその場は保留するという事をしっかりと伝える必要があります。
基本的に最初の見積もりは、その営業時の時に値引きするための価格も上乗せしている事が多いです。なので驚くほど大きく値引きされた様に感じるかもしれません。
しかし、実際に他社と比較する段階での価格提示はさらに安いという事が多々あります。営業されるのは予め覚悟し、即決せずにしっかりと色んな業者の見積もりで判断していきましょう。
もちろん、その営業してきた業者に最終的に依頼するかもしれません。依頼しないかもしれません。無碍に扱う必要もなく、あくまでも保留という選択肢をしっかりと守る事が大切です。
即決価格を提示されても他社の見積もりを見ない事には本当にそれが安いのか分かりません。引越し作業料金というのは結構曖昧な部分が多く相場はあって無いようなものなのです。
逆に即決価格に絡むような値段交渉をその場ではするべきではないという事にもなります。
最終的に引越し作業は基本一社に絞る訳なので複数の見積もりを出した引越し業者は依頼する引越し業者以外はすべ者としても見積もりをしたけど契約できなかったというのは珍しくもなんともありません。
決めたら出来るだけ早く、キャンセル(契約していないのでキャンセルでは無いのですが・・・)、依頼しない旨を伝えましょう。
当然、契約よりも断る事の方が多い
最終的に引越し作業は基本一社に絞る訳なので複数の見積もりを出した引越し業者は依頼する引越し業者以外はすべて断るという事になります。
おそらく、その間は何度か連絡が来るかもしれません。しかし、丁重に断る作業が同時に必要になってきます。
その断り方は素直に「他社に決めました」と伝えるしか他ありません。わざわざ訪問までして見積もりを作ってもらったと感じる必要は一切ありません。
業務の一環でありあなたに選ばれなかった見積しか出せなかったせいなのです。理由は企業努力の足りなさ以外、何物でも無いのです。
ただ、見積もった以上は引越し業者はあなたからの連絡は待っています。断るのなら早めに連絡するべきです。それがあなたのすべき優しさです。
引越し時期が変わったなど断り方は適当な嘘でも構いません。とにかく業者に引越し作業の依頼はしないという旨を伝えるべきなのです。
それは、今後、業者に期待して営業を掛けさせる無駄な手間を掛けさせない事にもつながります。
当然、面倒な営業もかけてこさせないあなたの為でもあります。引越し業者としても是が非でもあなたからの契約を取りたい訳ではありません。
見積りも複数依頼するのが主流になりつつある現在、引越し業者としても見積もりをしたけど契約できなかったというのは珍しくもなんともありません。
決めたら出来るだけ早く、キャンセル(契約していないのでキャンセルでは無いのですが・・・)、依頼しない旨を伝えましょう。
見積もり前に整理整頓を
忘れがちなのは、それを自分でやる、業者に任せるという判断ではありません。
当然、自分で荷造り、荷解きするプランで申し込めば安くなるのですが、それ以前にそれをしっかり出来るかどうかなのです。
最悪なパターンですが良くある事は荷造り、荷解きプランで申し込みを受けたにもかかわらず、業者が最低限、期待している段階まで出来ていない事です。
荷解きは、業者が荷物を置けば完了なので問題は無いのですが、問題は「荷造り」です。明らかにまだ、途中な場合や決してすぐに運べる状態でないような荷姿で当日を迎えてしまうお客さんです。
という判断を下さざる得ない人もいました。
荷造りは結構時間がかかります。当然、それが済んでいるものとしてスケジュールを組んでいますので、それが出来てなければ次の引越しに遅延が生じますので作業が出来ない事だって可能性は低くありません。
そして予定されていた作業時間を空白にさせることとなり当然キャンセル料が発生することも考えられます。
その人が当日、そのような人になるのかどうかの判断を見積もり時で判断するのは部屋の様子です。
やはり性格は部屋にも現れるものでいい加減な人はいい加減な配置をしている部屋に住んでいて、きちんとした人はきちんと整理された部屋に住んでいるものです。
部屋が整理されているかどうかで見積もり料金が変わる可能性は少なく無いのです。
それでは荷造りを業者に任せる場合なら問題ないかと言えば、そうではありません。
部屋がきちんと片付いているなら衣類はここにまとめてある、書籍はこの棚に並んでいるというように箱詰めしやすいのです。
雑な配置で荷物が散乱していた場合には、衣類をまとめるだけでも時間がとられます。
引越しプランで部屋がきちんと片付いている引越しと、雑然としている部屋の引越しでは区別されません。そうなれば出来る限り片付いている部屋の引越しを優先的に受けたくなるのです。
あくまでも運びだして設置するのが引越し業者の仕事なのです。
余計な手間が多い部屋の引越しは出来るだけ受けずにスムーズに終わる引越しを出来るだけ多く請け負いたいというのが引越し作業員、引越し業者なのです。
「これは、面倒な引越しだな」「時間がかかりそう」と思われたら負けです。
引越し業者にスムーズな引越しが可能だとアピールするためにも部屋の片づけは行った状態で見積もりして貰いましょう。
面倒な客だと思われない
引越しをする際に何にも問題なく気持ちよく引越ししたいと思っているはずです。それは引越し業者も同じ気持ちです。
その為にミスを犯さないように慎重な作業を心がけているのです。破損、紛失を未然に防ぐ事を念頭に一つ一つ荷物を運んでいます。
損害を出してしまえば、赤字になる事だって考えられます。100%引越し業者に落ち度のある事ならいざ知らず、難癖をつけてきそうな面倒な客なら絶対に断りたいものです。
気持ちの良いお客さんと面倒臭いお客さんの依頼なら当然、前者を優先的に請け負いたいものです。
そうなれば前者のお客さんは出来る限り安く見積もりを出して自分のところに依頼してほしい、後者のお客さんは少しでも高く見積もりを出して他社に依頼してほしいという選択をします。
やたらと破損や紛失について詳しく聞いてくるお客さんは、何か裏で考えているのではないか?と疑いたくなります。それを利用者として調べることは重要です。
しかし、それは書面で確認すべき重要な事で、説明されただけでは説得力に欠けます。
どれだけ全面的に補償しますよと言われたとしても、最後に重要になるのは書類に記載されているかどうかなのです。
余計なひと言で少しでも印象を悪くしてしまっては見積もり額に響きますので見積もり時の言動は注意するべきです。
作業条件はやっぱり見てしまう
引越し作業員にとって天敵は「段差」です。なぜなら言うまでもなく
部屋まで台車が使えるという条件なら作業が楽になり、ぜひ受注したい引越し依頼です。作業効率も良く体力的にも楽になるので個人的な感情だけでなく会社の利益に直結する案件です。
また、トラックが横付けできるのもポイントです。中には狭い道路でトラックが家の近くにいけない事もたまにあります。
そうなれば、一番近い所にトラックを駐車し、そこから地獄の往復を繰り返さなければならなくなります。
特にトラックから家までに段差があったり、砂利道だったりしたら台車が使用できず全て人力になり体力はもちろん時間も相当かかる事になります。
また、
5階までの建物ならエレベーターがついていない物件があります。4階、5階への重い荷物を持っての階段の往復はまさに地獄です。
引越し作業員は次の引越しはエレベーターがついているかいないかを常に気にしているくらいの重要項目です。
ただし、それは現在住んでいる家、引越し先が決まった状態ではどうもなりません。
しかし、作業員(見積もりも担当)がそのように感じる事を理解しておくことは大切です。辛い作業になりそうならば、少しでも印象を良くしなければ引越し見積額に影響を及ぼすかもしれません・・・。
正確に荷物を伝える
荷物の量など事細かく正確に伝えることで見積額は大きく変わります。
段ボールのサイズと数、冷蔵庫、洗濯機、タンスなどの家具など出来るだけ細かく正確に伝えることが重要です。それにより用意するトラックの大きさが変わり、それは引越し料金に直結します。
もし曖昧な内容なら、曖昧な見積もりになります。曖昧な見積もりとは予想を反して大きかった時のために余裕を持った、要するに上乗せした見積もりをすることになるのです。
大きめのトラックを用意し、3時間で終わる量でも5時間かかる、作業人数も増やした見積もりを算出する結果となるのです。それは
出来るだけ小さいトラック、短時間、少ない作業人数にしてもらうことが引越し料金を安くすることです。正確な物量を伝えることで正確に丁度良い見積もりを算出してもらうことが出来るのです。
「大きめのタンス」「2ドアの冷蔵庫」など伝えたところで何の説明にもなりません。 段ボールに入らないものはすべて縦×横×奥行の長さなど出来るだけ細かく正確に伝えることが重要です。
そして段ボールの大きさ、数が曖昧なのも同様です。そこまですれば、引越し業者が段取りしやすいだけでなく、依頼者もしっかりしているので引越しがしやすく、スムーズに行える印象を受けるはずです。
「スムーズな引越し」、すなわち出来るだけ価格を下げても申込みして欲しい引越し案件となるのです。
引越し業者も客を選ぶ
引越し業者はこの日本だけでも相当な数あります。お客にとっては、引越し業者を自由に選択することが出来ます。当然、私たちはサービス、質、価格など、より良い引越し業者を選ぶべきです。しかしながら、
という事だけは忘れてはなりません。
引越しという行事はこの日本に相当な件数が毎日行われています。決して数少ない引越しを奪い合っている状態でも無いのです。すべてがすべて、引越し業者が是が非でも受注されたいと思っているとは限らないのです。
引越し業者も利益を追求する企業です。割に合わないと思ったら受けません。それを利用者が忘れて対応したならば結果、高額見積もりを出され損をするのです。
引越し業者を比較して選ぶことも絶対に重要ですが、引越し業者もお客を比較して見積もりを出しているという事実を認識しておくべきです。
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